便秘

つらい便秘の解消方法は?
原因・症状を知って正しい対処を!

何日もお通じがなくてお腹が苦しい。トイレにいっても何だかスッキリしない。このような症状でお悩みではありませんか? 便秘になると、排便できない不快感が続くばかりでなく、肌荒れや身体の不調など、さまざまな影響が現れます。こうした影響を最小限に抑えるためにも、一刻も早く対策をとることが重要です。そこで今回は、便秘の症状や原因・改善方法について解説します。長年のつらい便秘に悩まされている方は必見です。

01. 01. どのくらい排便がないと便秘になる?

毎日排便がなければ便秘だと思っていませんか? 実は適切な排便のペースは人によって異なります。そのため、毎日排便がないからといって一概に便秘とは言えません。人によっては、2〜3日に一回のペースが正常ということもあるのです。逆に、毎日排便があってもお腹がスッキリしない場合には、便秘である可能性があります。つまり、排便ペースよりも、排便後にスッキリできるかどうかが重要なのです。ただし、3日以上排便がない場合には、腸内で便が腐敗し健康に影響が出ることがあるため注意しなくてはいけません。

02. 02. 便秘には三つの種類があった!

便秘には原因や症状によって三つの種類があります。それぞれの便秘について詳しく解説しましょう。

2-1.弛緩性便秘(しかんせいべんぴ)

弛緩性便秘は、腸の機能が低下し、便を体外に出そうとする働きが弱まることで起こる便秘です。排便があったとしてもコロコロとした固い便で、残便感がありスッキリとしません。また、腸内で発生したガスをおならとして外に出すことができないため、お腹がパンパンに張るなどの症状が現れます。特に日本人に多く見られる便秘です。

2-2.痙攣性便秘(けいれんせいべんぴ)

痙攣性便秘は、精神的なストレスや生活環境の影響による便秘です。腸が痙攣状態となり、便が排出されることなく腸にとどまってしまいます。腸の動きが鈍くなることで起こる弛緩性便秘に対して、腸が動いているのに排便できないというのが痙攣性便秘の特徴です。悪化すると、便秘と下痢を繰り返す『過敏性大腸炎』を引き起こすこともあります。

2-3.直腸性便秘(ちょくちょうせいべんぴ)

直腸性便秘は、肛門付近の問題によって起こる便秘です。直腸まで便が運ばれているにもかかわらず、うまく排便できないというのが特徴です。主に、『便意を感じない』『排便時の痛みや違和感』『排便に時間がかかる』などの症状が現れます。特に、日常的に便秘を我慢している人に多いタイプの便秘です。痔や直腸瘤など、別の病気が隠れていることもあります。

03. 03. え、こんなに?! 便秘が身体に与える悪影響

便秘になると、身体にさまざまな影響が起こります。特に代表的なものを紹介しましょう。

3-1.イライラや不快感が起こる!

便秘になると、イライラや不快感など、気持ちの面にも影響が現れます。その理由は、腸内環境がドーパミンやセロトニンの生成にかかわっているためです。ドーパミンやセロトニンはやる気や幸福感を脳に伝える物質で、減少することでストレスを感じやすくなります。そのため、便秘で腸内環境が悪化すると、イライラや不快感などが現れるのです。

3-2.だるさや疲労感の原因に!

便秘が長引くと、だるさや倦怠感が現れることもあります。これは、便秘によって腸内に毒素が発生することが原因です。腸から吸収された毒素は全身に回り、自律神経にまで影響を与えます。自律神経は身体のあらゆる機能をコントロールしているため、便秘で自律神経が乱れると、だるさや疲労感などの症状が出てしまうのです。

3-3.肩こり・腰痛を引き起こす!

肩こりや腰痛も便秘が原因で起こる症状の一つです。便秘になると、腸内にガスが溜まり、膨らんだ腸が血管や神経を圧迫します。これによって、血の流れが悪くなり、肩こりや腰痛などを引き起こすのです。また、腸から取り込まれた毒素によって体内に老廃物や疲労物質が溜まりやすくなることも肩こりや腰痛を招く要因となります。

3-4.肌荒れ・吹出物が現れる!

便秘は肌荒れ・吹き出物などの症状も引き起こします。これは、老廃物が腸内にたまることで毒素が発生し、その毒素が血液に溶け込んでしまうためです。血液に溶け込んだ毒素が皮膚の表面から外に出ようとすることで、肌荒れ・吹き出物など、肌への悪影響が現れます。

3-5.口臭や体臭がきつくなる!

便秘によって口臭や体臭がきつくなることもあります。これは、腸から吸収された毒素が血液にのって全身を巡り、皮膚や呼気から排出されるためです。腸内で発生した毒素は便の腐敗によって起きているため、口臭や体臭が便のような臭いになってしまいます。

3-6.肥満を引き起こす原因に?

肥満も便秘によって引き起こされる症状の一つです。便秘になると腸の働きが鈍くなり、消化に時間がかかるようになります。すると、本来なら排泄されているはずの栄養素までが体内に吸収され、同じ量の食事をしていても太りやすくなってしまうのです。

04. 04. 重大な病気が隠れていることも!

重大な病気が原因で便秘が起こっていることもあります。いくつか紹介しますので、気になる症状がある方はすぐに専門の医療機関を受診してください。

4-1.腸閉塞

腸閉塞は、腸の中に食べ物や便が詰まって排泄できなくなる病気です。最悪の場合、死に至ることもあるため、十分に注意する必要があります。1週間近く排便がなく腹部膨満感や吐き気を伴う場合は、すぐに病院へ行くようにしてください。

4-2.大腸・直腸がん

大腸がんや直腸がんも症状の一つに便秘があります。大腸がんや直腸がんが進行すると、腸が狭くなり排便がスムーズにできなくなってしまうのです。特に、『便が細くなる』『血便が出る』という場合には大腸がんや直腸がんの疑いがあります。これらの症状がある場合は、念のため早めにがん検診を受けてください。

4-3.子宮筋腫・卵巣のう腫

子宮筋腫・卵巣のう腫も便秘を引き起こす病気です。子宮や卵巣の腫瘍が大きくなると、腸が圧迫されて便秘になってしまいます。大腸がんや直腸がんが出血を伴うのに対し、子宮筋腫・卵巣のう腫には出血がありません。「残便感が消えない」「下腹部を触るとしこりがある」という場合には子宮筋腫・卵巣のう腫ができている可能性があります。

05. 05. 便秘体質が改善されるとこんなメリットが!

便秘体質を改善することによって、便秘が治る以外にもさまざまなメリットがあります。どのようなメリットがあるのか? 一つずつ紹介しましょう。

5-1.ターンオーバーが促進され美肌に!

便秘を解消し腸内環境が良好になることで、美肌効果が期待できます。腸が正常に働くことで老廃物がスムーズに体外へ排出され、毒素や老廃物による悪影響がなくなるためです。新陳代謝が活発になることで、肌のターンオーバーが促進され、キレイな肌に生まれ変わります。

5-2.ダイエット効果が期待できる!

便秘を解消することによって、ダイエット効果も期待できます。腸内環境が良くなることで善玉菌が増え、腸の活動が活発になるためです。これによって基礎代謝が上がり、脂肪を燃焼しやすく太りにくい体となります。

5-3.免疫が高まり病気に強くなる!

便秘が治り腸内環境が整うことで、免疫力がアップします。腸には免疫細胞の80%が集中しており、腸内環境が良くなることで免疫細胞が活発となるのです。これによって、ウィルスや細菌といった病原菌の侵入を防ぐことができ、病気に強い体となります。

06. 06. 便秘薬にはどんな種類がある?

何日も排便がなく苦しいときに役立つのが便秘薬です。便秘薬は大きく『刺激性下剤』と『機械性下剤』の2種類に分かれます。それぞれの特徴を見ていきましょう。

6-1.刺激性下剤

刺激性下剤は、大腸に刺激を与えて動きを活性化させることによって排便を促すタイプの便秘薬です。主に、アントラキノン系・
ジフェニルメタン系の2種類があります。

6-1-1.アントラキノン系

アントラキノン系は、アロエ・センナ・ダイオウセンノシドなど、植物由来を主分とした便秘薬です。一般的に市販されている便秘薬の7割がこのアントラキノン系に該当します。お腹が張って苦しいという場合や生活の変化などによって急に便秘になってしまったという場合に有効です。ただし、子宮の収縮を進める働きがあるため、妊娠中の方は使用できません。

6-1-2.ジフェニルメタン系

ジフェニルメタン系は、ビザコジル・ピコスルファート・ラキソナリンなど、化学合成で作られた便秘薬です。アントラキノン系に比べて効能がソフトで、比較的体への負担が少ないとされています。ただし、人によっては下腹部の痛みや血圧低下などの副作用を起こすことがあるため注意が必要です。こちらも妊娠中の方は使用を避けてください。

6-2.機械性下剤

機械性下剤は、便を柔らかくしたり嵩を増したりすることで排便を促すタイプの便秘薬です。機械生下剤は以下の四つに分類されます。

6-2-1.膨張性下剤

膨張性下剤は、腸内で水分を含んで膨らみ、便量を増すことによって排便を促す下剤です。効き目が穏やかで、自然に近い形での排便が期待できます。水分を吸収して膨らむため、一緒に多めの水を飲むことが大切です。副作用が少ないタイプの下剤ですが、腸管が狭い場合、腸閉塞になる恐れもあります。

6-2-2.湿潤性下剤

湿潤性下剤は、便に水分を浸透させて軟らかくすることで排出しやすくするタイプの下剤です。ただし、単体では効果が弱いため、多くの場合、刺激性の成分が一緒に配合されています。副作用として脂溶性のビタミンや栄養の吸収を妨げる働きがあるため、長期の連用はできません。

6-2-3.塩類下剤

塩類下剤は、塩類の浸透圧を利用した下剤です。塩類の作用で腸管内の浸透圧が高まると、腸内の水分は腸に吸収されずに便の方へ引き寄せられます。これによって、便が軟らかく排便しやすい状態になるのです。別名、浸透圧性下剤とも呼ばれています。習慣性が少なく比較的安全な下剤ですが、腎臓疾患や高血圧など、塩分摂取に注意が必要な方は使用できません。

6-2-4.坐剤

坐剤は、肛門から注入するタイプの下剤です。炭酸水素ナトリウムという成分が含まれており、直腸内で炭酸ガスを発生させることで腸を刺激し、排便を促します。即効性が高く副作用が少ないので、妊娠中の方など、内服薬を使用できない方にも有効です。ただし、痔・子宮筋腫・卵巣腫瘍などの症状がある方は医師に相談してから使用してください。

07. 07. 便秘薬の常用はこんなに危険!

どうしてもというときに一時的に使用するだけなら問題ありませんが、便秘薬の常用は体にさまざまな影響を及ぼします。どのようなことが起こるのか? 一つずつ解説しましょう。

7-1.便秘薬を飲まなければ排便できなくなる!

便秘薬を常用すると、便秘薬を飲まなければ排便できない体になってしまいます。便秘薬は腸を強制的に動かすことによって排便を促しており、常用することで腸そのものの働きが弱くなってしまうのです。さらに、次第に腸が便秘薬の刺激に慣れていき、量を増やさなければ排便できなくなります。

7-2.大腸メラノーシスを引き起こす!

便秘薬を飲み続けていると、大腸メラノーシスになる恐れがあります。大腸メラノーシスは、腸の粘膜に色素沈着が起き、大腸が黒ずんで反応が鈍くなる病気です。大腸機能の低下によって便秘をさらに悪化させるばかりか、別の病気を引き起こす恐れもあります。

7-3.善玉菌を一緒に排出してしまう!

便秘薬を使用することで、腸内環境を整えるのに必要な善玉菌も一緒に排出してしまいます。そのため、一時的に便秘が解消できても、ますます腸内環境は乱れてしまうのです。便秘薬を飲み続けている限り腸内環境が改善することはなく、いつまでも便秘を根本から解消することはできません。

08. 08. 便秘を解消に導く五つの方法

それでは、便秘を根本から解消するにはどのようにすればいいのでしょうか? 便秘解消に効果的な三つの方法を紹介します。

8-1.食事習慣の見直し!

便秘を健康的に解消するためには、食事習慣の見直しが重要です。毎日食事時間が不規則という方は、できるだけ決まった時間に食事をとることで便秘の改善が期待できます。また、インスタント食品やコンビニ弁当ばかりの食事は食物繊維が不足し便秘を招いてしまうので注意してください。最近では朝ご飯を食べない方も多いようですが、朝食には眠っていた内蔵を目覚めさせ腸の動きを活発にする働きがあります。バナナやヨーグルトなど、簡単な食事で構わないので、朝食は毎日必ずとるようにしてください。

8-2.適度な運動を心がける!

適度な運動をすることも便秘解消に効果があります。運動することで血液の循環が良くなり、腸の動きが活発になるためです。ウォーキングやストレッチ・腹筋運動など、無理なく続けられる運動を習慣にしてください。一度にたくさん行うよりも、少しずつでも毎日続けることが大切です。

8-3.適度な水分補給を忘れずに!

便秘を解消するためには、適度な水分補給も欠かせません。特に、朝方は寝汗などで体内の水分が不足しがちなので、朝起きて一杯の水を飲むことを習慣付けると良いでしょう。ただし、お茶やコーヒーなどは利尿作用があり、かえって水分不足を招くので注意してください。

09. 09. 便秘に効く食べ物は?

便秘を改善するために役立つ食べ物を種類別に紹介しましょう。便秘でお悩みの方は、以下の食品を積極的にメニューに取り入れるようにしてください。

9-1.食物繊維

便秘を改善するためには食物繊維を取り入れることが重要です。食物繊維には、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類があり、両方の食物繊維をバランス良くとる必要があります。それぞれ詳しく見ていきましょう。

9-1-1.水溶性食物繊維

水溶性食物繊維は、水に溶けるタイプの食物繊維です。腸内で水分を抱え込み、便を軟らかくする作用があります。水溶性食物繊維が含まれる代表的な食べ物は、りんご・バナナなどの果物類、しいたけ・えのきだけなどのきのこ類、わかめ・こんぶなどの海藻類です。

9-1-2.不溶性食物繊維

不溶性食物繊維は、水に溶けずに腸内で水分を吸収して膨らむタイプの食物繊維です。大きく膨らんで腸管や腸壁を刺激することで、腸の蠕動運動を活発にします。不溶性食物繊維が含まれる代表的な食べ物は、大豆・いんげん豆などの豆類、ブロッコリー・ごぼうなどの野菜類、さつまいも・さといもなどのいも類です。

9-2.オメガ3系脂肪酸

オメガ3系脂肪酸には、腸内の動きをスムーズにする働きがあります。さらに、抗酸化作用によって悪玉菌を抑制するため、腸内環境の改善にも効果的です。オメガ3脂肪酸は、青魚・えごま油・シソ油・亜麻仁油・くるみ・緑黄色野菜・豆類などの食品から摂取できます。

9-3.発酵食品

発酵食品も便秘解消に有効です。発酵食品に含まれる乳酸菌には善玉菌を増やして腸内環境を整える働きがあります。少なくとも1日に1品は発酵食品を食べるようにしましょう。代表的な発酵食品は、納豆・ヨーグルト・キムチ・ナチュラルチーズ・味噌などです。

10. まとめ

いかがでしたか? この記事では便秘の症状や原因、改善方法について解説しました。健康的に便秘を治すためには、薬に頼るのではなく、生活習慣や食生活を見直すことが大切です。また、便秘には重大な病気が隠れている恐れもあるため、吐き気や血便など、不安な症状が現れた場合には、できるだけ早いうちに専門の医療機関を受診するようにしてください。

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